『やばい、息できない!』

2024.01.23

リングなし

日本で撮影している時にひやっとする場面があった。かなり雪が降った日でweb上では24時間の降雪量が70cmを超えていた。

安全を考えて標高は低く、斜度は緩め、木がまわりにあって視界に困らないような場所で撮影してた。最後のランで良いテイクオフを見つけたので飛ぶことに。

バックフリップをかけてショートで落ちた。雪がかなり深かったのでダメージはない。転けた瞬間も『あれ、バックでコケるとかいつぶりだろ』とか思ってた。

大量の雪

雪から出ようとしたが大量の雪が体に被さって身動きが取れなくなった。そして焦るのが顔面に雪が覆い被さっているので息ができなかった。

口の中に雪が入ってくると空気が全く通らない。雪が深すぎるので周りのメンバーもここまでくるのに数分はかかりそうだった。

なんとかもがいて顔を外に出せた。周りの心配する声が聞こえ、息もできた。10秒あるかないかくらいだったかもしれないけど吐き気がするくらい呼吸が乱れた。

真似といてよかった

息ができるようになって『あぶね〜、てかみんなの真似しといて良かった〜』と思った。それはポールの手に回すリングを外して滑っていたこと。

初日に『なんでみんなリングつけてないの?』と聞くと『雪崩とか巻き込まれたりするとリングのせいで身動きが取れなくなったりするんだよ〜』と言っていた。へぇ〜と思いながら真似してた。

リングが無かったから両腕がポールからすぐ離れることが出来た。リングがあると雪に埋まったポールに腕が固定されてしまう。経験者の真似をしておいて良かったと思った出来事。

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書いた人

勝野天欄

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