若い世代とリスク

2022.05.29

バックフリップでクラッシュした大会。途中までかなりスムーズだった分悔しい滑りになった。大会映像

世代交代

2年ぶりにヨーロッパで転戦した2021~2022シーズンはジュニア時代に一緒に戦っていたメンバーが大会の中で活躍する事が多かった。

彼らの年齢は19歳から24歳くらいの幅。この層が大会の表彰台に絡む事が多かった。フリーライドのトップ大会であるFreeride World Tourでは19歳と20歳が全ての大会の優勝を勝ち取っていた。

下記の記事でも書いたが次の世代の波が始まっている。それにエアーを中心にレベルも一段と上がった気がする。

競争激化

勢いのある僕たち若い世代、チャレンジ精神豊富で攻めた滑りが多くなる。決まれば上位入賞だがランの危険度は増すこともある。

30代近いグループはシーズン最後の大会に出場しない選手もいた。勝てる可能性が少ないと判断したんだろうと思う。

若い世代同士でもリスクについて話し合うことは多かった。一歩間違えば大怪我につながりかねない、そんなランは見るのに緊張する。『あいつ今回は大丈夫だろうか、おかしなラインを選んでないだろうか』と少し心配している選手もいた。

実際に今年のFWT大会ではヘリ搬送された選手が2人いた。多くの人たちは『あのランはリスクが高過ぎる、クレイジーだ』と言っていた。

挑戦と無謀

若い世代に受け継がれると同時に競争が激しくなる。ショーとしての見栄えや成功した時のインパクトが若い世代に与える影響はとても大きい。僕ももちろん影響されている。

だからこそレベルアップしていくものがある。一方でリスクがあるということを理解しておかないと、挑戦ではなく無謀な滑りになってしまう。

勝つならば攻めた滑りを、攻めた滑りは一定のリスクを持っている。だがそこに無謀なランは必要ない。

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書いた人

勝野天欄

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