この斜面は『雪に隠れた岩』に当たることを皆怖がっていた。
もちろん怖い
よくスキーの映像を見てくれた方に『こんなところ滑って怖くないんですか?』と聞かれることが多い。
怖いと思う時は普通にある。『うわ〜めっちゃビビりながら飛んだな〜』とか。大会に出ても選手同士『怖いね〜』と言っていたりすることもある。
ただ怖いと思うこと、もしくはその手前付近で普段から練習していることが多いので慣れている部分も多いと感じる。
変わらないものと変わるもの
結構耳にする言葉だけど、危険と恐怖の違いもあると思っている。
危なさはほとんどの人にとって同じ。どんなにうまい人、初めての人でもコケて石に頭を打てば痛いし致命傷になりかねない。これは変わらない。
一方恐怖は人によって違うと思う。崖の上に立った時に『下が見えないの怖いよ〜』という人と『これだけ高いとパラシュートが開く時間もちゃんとあるな』と思う人。
危険と怖さ
危険というのはそこにあるもので人によって変わらない。一方恐怖は自分自身で作り上げるモノで人によってバラツキがあると思う。
大会斜面を見た時に『ここでコケたら危ない』『飛ぶ方向間違えたら危ない』という危なさを感じる。
そこで『左側、右側どっちを滑るか』『正しい方向に飛んでいくための矢印になるようなもの』を見つけたりしてイメージしていく。
この作業が『危険から想像する恐怖』を取り除いているのかなと思っています。それでも怖いと思うなら大体やらない。
ただし危険については取り除くモノではなく、どれくらい危ないことか理解しておく必要があると思っています。